よくある妊娠中のトラブル

つわり:
妊娠初期に現れる吐き気と嘔吐をいいます。つわりの時期と
症状は非常に個人差があります。つわりは長くても妊娠16週で終わります。
つわりの頃は、胎児はまだ小さいので栄養については心配せず、
食べたいものを食べられるだけとるくらいの、楽な気持ちで乗り切りましょう。
ただし、水分はしつかりとるようにしてください。

貧血:
妊娠中期から後期にかけて、胎児は多くの鉄分を必要とし、
母体全体の血液量も増えるので、貧血になりがちです。鉄分の多い
食事はもちろんですが、医師から処方されたら、鉄剤をきちんと
服用してください。

静脈瘤:
妊娠中期頃から、ふくらはぎやももの内側や大腿部、外陰部などの静脈が
青黒く盛り上がってくることがあります。病的なものでないかぎり、
産後は必ずよくなります。長時間立ち続けない、
足を高くして休む、予防用のストッキングをはくなどが、効果的です。

便秘:
妊娠中は便秘を訴える妊婦さんが多くなります。3日に1回
出ていれば気にしなくていいですが、1週問以上も排便がない場合は、
主冶医に軽い下剤を処方してもらいましょう。朝起きたら冷たい牛乳を飲むと、
腸が刺激されて便意をうながします。繊維分の多い食事を心がけ、適度な運動をして、
毎日の規則正しい排便の習慣を、崩さないようにしてください。

痔:
大きくなった子官が直腸や肛門を圧迫して痔が起こりますが、
分娩時のいきみでさらに悪化するようです。予防は便秘しないこと、
トイレで長時間いきまないこと、排便後はお湯で肛門を洗い清潔にすることです。

頻尿・尿もれ:
妊娠すると子宮が大きくなって膀胱を圧迫し、トイレが近くなります。
尿道に雑菌が入りやすくなっているので、膀胱炎予防に、我慢せずに
まめにトイレに行くようにしてください。
また、骨盤底筋のゆるみなどのせいで、尿もれが起こりやすくなります。

おなかが張る:
おなかの張りや痛みは、妊婦さんに多い訴えです。

妊娠初期は便秘が原因のことが多く、妊娠中期・後期なら生理的な
症状なので、安静にしていればおさまります。ただし、出血を伴う
ときは流産や早産の恐れがあるので、すぐに受診してください。

おりものが増える:
妊娠中はホルモンの変化のせいで、おりものが増加します。
生理的なものですが、かゆみや痛みがあるようなら要注意です。
検査を受けてください。
外陰部を清潔に保つのは大切です、しかし、気にしてビデで膣の中
まで洗うと、中をきれいにしてくれる菌まで流れてしまい。逆効果です。

むくみ:
妊娠中は体がむくみやすい状態です。手がにぎりにくくなったり、
長く立ったり腰掛けていたりして足がむくむなど、手足のむくみが
よくみられます。むくみには塩分をひかえるようにしますが、
水分は十分とってください。

腰痛:
妊娠すると、大きなおなかとそっくり返った姿勢が腰に負担をかけます。
胎児を通すためにゆるんだ骨盤がさらに追い討ちをかけて、
妊婦さんは腰痛になりやすいのです。
対策として。おなかをサポートし骨盤を締める腹帯やコルセットを
腰に巻くと、低血圧防止の一助にもなり。効果的です。腰痛予防や
悪化を抑えるために、腹帯やコルセットを産後1ヵ月は巻いてください。
できたら3ヵ月巻くことをおすすめします。