基礎体温のはかりかた

基礎体温はわずかな体温の差を調べるのですから、一般の体温計でははがれません。
薬局で必ず婦人体温計と指示して買いましょう。

この体温計は26度から37度の間を0.55度ずつの目盛りに分割し、わずかな体温の変化を読みとるようになっています。
 体温表も、温度目盛りを20等分し、2目盛りを一分とし、わずかな温度差を拡大して判別してあるものを使用します。

 体温計の目盛りを下げて、枕もとにおいて眠ります。
朝、目がさめたらのびをしたり、大声を出したり、いろいろなことを頭の中で考えたりしないで、片手で体温計をとり上げ、
舌の下 に入れて、そのままじっと5分間、静かに呼吸をしながらはかりましょう。

 5分たったら目盛りをみて、忘れないうち に体温表に記入します。口の中ではかった体温は、
わきの下ではかった体温より2、3分高めに出ます。
 これがほんとうに正確なはかりかたです。

 ところが、いつも同じ状態ではがれるとはかぎりません。
さまざまなアクシデントが起こります。

 前の晩夜ふかしした、のみすぎた、くたくたになるまで踊り明かした、遊び回った、などなど。
 また、朝、目がさめてオシッコがもれそうになり、あわててトイレに走った、寝返りをうった、背伸びをした、あくびをした、
となりの人に体温計をくわえたまま話しかけた、昨日のけんかのくやしかったことを、また思い出してカッカツとしてきた、
二度寝をしたら寝過ごしてしまった、などなど。

 長く実行するためには、こんなにアクシデントが起るのですから、そうそう正確には無理でしょうね。
あまりきちょうめんだと疲れていやになってしまいます。

 実験してわかったことですが、トイレに立って排尿する前とあと程度の動作では、基礎体温に大きな変化はありません。
何か特別のことがあったときは、体温表の欄外へ簡単にメモしておきましょう。

 メモのでき事と考え合わせて、温度変化から割り引いて、前後関係からも、ほんとうの温度変化を推定することもできます。
 自分のからだで感じた変化も記入しましょう。おりものが増えた、下腹部が張った、痛みがあった、歯をぬいた、不正出血があった、
乳房の張りがある、月経日、性交、手足のむくみ、体重の増加、イライラ感、かぜぎみ、下痢をしている、薬の服用などといったことです。