精液と精子

精液は特有のにおいをもつ乳白色の液体です。一回の射精に2~5ミリリットルが排出されます。
射精されたばかりの精液は、透明なゼリー状のものと、白い液体とがまざり合っているのがわかります。

透明なゼリー状のものは精嚢腺から出る分泌物です。白い液体のほうは、前立腺からの分泌物で、これが精液特有のマロニエの花の香りを出すのです。

これらの二つの分泌液を精漿といいます。
 精漿成分と精子成分とを合わせて精液といいます。
 射精直後に凝固した精液は、30分ちする前立腺から出るスペルミンという酵素の作用で、サラサラした白い液体に変わります。
この一滴を顕微鏡でみてみると、無数の精子が泳いでいます。

 精液は弱アルカリ性(PH7.0~8.4)で、精子の運動や栄養に必要なたんぱく質、アミノ酸、果糖、
電解質酸フォスファターゼが豊富に含まれています。
精子はこの弱アルカリ性の栄養だっぶりの精漿の中で、もっとも活発に運動します。

 一回に射精される精液の量は、2~5ミリリットルで、その1ミリリットル中に6000万から1億の精子が泳いでいますので、
一回の射精でなんと1億2000万匹から5億匹ぐらいの精子が出てくるわけです。
水たまりのおたまじやくしのように、尾をふりながら毎分2、3ミリの速度で前進します。
頭の先から尾の先までの長さは1ミリの20分の1ぐらい(50~70ミクロン)にすぎません。

 腟の中は精子が生きのびにくい弱酸性となっていますので、数時間で活動性を失います。
それで、生命力の強い精子は必死で生きのびられる場所へと泳ぎます。それが弱アルカリ性になっている子宮頸管です。

頸管内にたどりついた精子は、3~7日間ぐらい子宮腔内で生き続け、卵子との受精のチャンスを待つわけです。
 運悪くめぐり会わないと、女性の体内で死亡し吸収されてしまいます。

 一回の射精で出された精子の数は、ほぼ一日の睾丸の精子生産量に匹敵する数です。

 短期間に何回も射精すると生産が間に合わないので、その中に含まれている精子の数は少なくなります。